今、編み物をする男性の人口ってどのくらいあるのでしょうね?
芸能人など、著名な人もいるようですが、潜在的にはかなりいるような気がします。
ちょっと古いところでは、
橋本治さんのニット本「橋本治の手トリ足トリ」という有名な本がありました。
初版は1983年ですが、発売後すぐ購入した記憶があります。
すでに手元にはありませんが、編み込みの裏糸の始末が大変そうで、見ているだけでため息をついた思い出が。。
最近は「編み物男子」が専門誌に毎回登場するようになり、女性と違う視点や技術の掘り下げ方など、その人の編み物の歴史を読んでいるだけで刺激を受けています。
今一番気になるのは、朝8時半にブレックファーストニッティングをするために集まるこの編み男子たちです。
スマイルニット倶楽部というニット男子部のカフェなどもあるようです。
ただし、参加は男性のみ(当然!?)。
日本で有名な男性のニット作家に、ベルンド・ケストラーさんという、横浜在住のドイツの方がいます。
本も何冊も出されていて、独創的なのにとてもわかりやすくて、いくつか作品を編んだこともありました。
ケストラーさんもご自分のワークショップをされています。
ニットウィザード
https://bkestlerknit.wordpress.com/
ほかにも気になるニット男子の方がいます。
宮本記明さん。
一級建築士で模型が趣味。
縮尺に関してはプロなので、人形用の服やセーターなどを編んでいます。
ほとんどの技術をを動画サイトでマスターされたようで、繊細な作品たちに脱帽です!
高橋宏さん。
三島にある高橋糸店という糸屋さんの三代目の当主です。
編み物男子としては理想的なシチュエーションだと思うのですが、本当のところはどうなんでしょう?
10年前に先代が亡くなって、急きょ店主になったということで、それまでは編み物などしたことがなかったようなのです。実際は「修行のような10年間だった」と本人の弁。
店内には高橋さんの作ったユニークな帽子が並んでいます。
独特の発想がすべて形になっていて、楽しんで作っているのがわかります。きっと欲しがる人が多いんだろうなぁ。。
最後は、
秋園圭一さん。
大学の機械工学科出身の秋園さんは、大学時代に突然編み針と毛糸に手を染めてから、編み物に夢中に。
そこは男性の突き詰め方のすごさ!
蚕を飼って糸から作り始めるという凝り方です。
編み物だけではなく、「手芸家」と名乗るだけあって、裂き織のジャケットやボタンまで手作りなんですね。
履き古した靴下やトランクスまで玄関マットの材料にしているという発想も、男性ならではのものなんでしょうか。。
ZONO工房の日々
http://zonozonozono.blog.fc2.com/
ずいぶん昔になりますが、
フィッチェ・ウォーモというブランドがありました。
デザイナーの小西良幸という人が作ったメンズニットが好きで、その頃たけしさんが毎週のように小西さんのセーターを着て出てくる番組があって、そのセーターが見たさにチャンネルを合わせていたものです。
たしか、マクラメなどもパッチワークのようにセーターに散りばめて、男性にしか着られないような重量感のあるデザインでしたけど、色彩が美しくてほれぼれと見ていた記憶があります。
つい数年前、あの「小西良幸」が「ドン小西」だと知ったときはかなりの衝撃でした!